こんにちは!
ナビゲーターの藍です!
いつもプンプン怒ってる…
何かにつけてイライラしている…
あなたはそんなタイプでしょうか?
また、あなたの周りにそんな人物はいませんか?
そんなキレる人に、キレる理由を聞くと、
「何回同じことを言っても、子どもが直さないから!」
「あいつはいつも俺の気持ちを分かってくれない!」
「だって、ただ生活するだけで、ムカつくことばかり起きるから!!」
そんな「○○が原因で、自分は怒ってるんだ!!」というセリフが返ってきますよね。
他人にイライラをぶつける人、他人にキレる人は、他人が原因で怒っている!と説明するよね。
でもアドラー心理学の視点から考えると、実は「人は原因があって怒っているのではない、怒りたいから怒っている。」という論になるんだ。
原因論ではなく、目的論と言われているよ。
つまり、目的達成のためにわざわざ怒ることを自分で選んでいる…ということだ。
ん??それってどういう意味でしょうか?
分かるような、わからないような…。
じゃあ今回は、アドラー心理学から考える、怒りについて紹介していこう。
すべて読んでもらうと、「怒りのコントロールは可能」ということがしっかり分かるから、日々イライラしている人は必見だよ!
もくじ
アドラー心理学の怒りの感情の目的論とは?
アドラー心理学は、フロイトやユングに並ぶ心理学の三大巨頭の一人、アルフレッド・アドラーが提唱した個人心理学です。
心理学の巨頭の中でも、ユングやフロイトに比べて、アドラーは日本ではそれほど有名ではありませんでした。
しかし、岸見一郎氏と、古賀史健氏がアドラー心理学の考えを盛り込んだ「嫌われる勇気」という著書を発表すると、その本が瞬く間にベストセラーになり、一躍有名に。
ドラマにもなったので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
このアドラー心理学では、
「人は怒りを捏造する」
という表現を使っています。
また、人間の感情にもすべて「目的がある」と説いています。
これはどういうことかというと、人間は、ある目的を達成するために、感情を使っている…ということなのです。
つまり、目的を達成したい…という気持ちがあって、その目的を達成するために怒りという感情が発生する…ということです。
分かりやすい例をあげようか。
母親が子どもを怒るとする。
例えば「早く寝なさい!」「早く宿題をしなさい!」「なんでいつも掃除をしないの!」等々…。
このように母親が、なぜ怒るかというと、「子どもに自分の言うことをきかせたい」から。
母親に怒られると、子どもは委縮して、大抵は母親の言うことを聞くよね。
母親はそれが分かっているから、子どもを言うとおりに動かすために、怒りという感情を使うんだ。
そっか!
「子どもが寝ないから怒る」という理由ではなくて、本当は「子どもに自分の言うことをきかせたい!」という目的があって、怒っている…ということなんですね!
その通り!
これがアドラー心理学の目的論の、簡単な説明だよ。
そのほかにも、アドラー心理学の目的論から怒りをお話すると、「ストレスを解消したいから、他人を怒鳴る」とか、「キレることで、相手を支配したい。」という目的から、怒る人もいます。
つまり、達成したい目的があるため、あえて怒りの感情を自分で選んで発生させているのです。
その証拠に、同じ出来事に遭遇しても、怒る人と怒らない人がいます。
特に達成したい目的がない人は、怒る必要がないですし、もし怒ったとしても一時的なもので、すぐに収めることも可能です。
例えば先ほどの「子どもが寝ないから怒った」という例。
「子どもに言うことをきかせたい!」という目的がない母親だと、「なぜ早く寝たほうがいいのか」を丁寧に説明したり、「早く寝ないと、朝起きれなくなって学校に遅れちゃうんじゃないかって、お母さん心配なの。」と自分の気持ちを素直に伝えます。
また、怒らずに何度も同じことを教えることもできるのです。
逆に「怒ることでストレスを発散したい人」「怒ることで他人を支配したい、主導権を握りたい人」は、キレる原因になりそうなことをあえて見つけて、その原因を使って怒っています。
ですから、怒る人は、「何が原因で怒るのではなく、怒りたいから怒る原因を探している」だけとも言えますね。
ナビゲーター藍の体験
私には二人子どもがいますが、長男のほうが、アドラー心理学の目的論に、まさに当てはまる行動をしていました。
先日、私にくどくどとお説教をされて、イライラしていた長男。
見るからにストレスが溜まっていそうでしたが、その横には、寝転んで本を読んでいる次男が。
長男はわざと次男の足につまずいて、倒れるふりをしました。(子供は演技かどうか、すぐに分かります…^_^;)
そして「なんでそんなところに寝転んでるんだよ!転んじゃったじゃないか!」と怒りました。
いきなり怒鳴られた次男は「???」とビックリ。
でも長男に「謝れ!」と言われて、「ゴメン…」と謝っていました。
まさに「自分のストレスを解消するという目的のために、怒った」という典型的な出来事でした。
まあ、長男の場合は子どもなので、原因を自分で捏造してますが(笑)、ストレス解消のために原因を利用して怒る…といういい例ですよね。
しょっちゅう怒っている人、イライラしている人は、ただ単に怒りたいだけということも。
その場合は、私の長男の例のように「どんな些細なことでも、怒る原因になる」のです。
「怒りたくて怒っている」という論が、何となくお判りいただけたでしょうか?
目的達成のために怒っていると怒りが強化される
実は、目的達成のために怒る人は、やればやるほど、余計にキレたり怒ったりする機会が増えることがあります。
その理由は、人を怒った時に、
自分がその場の主導権を握れた!
相手を支配できた!
自分の意見が通った!
という、一種の成功体験をするからです。
誰でも怒られるのは好きではないですから、他人から怒られると、怒った人の言うことをきいてしまうことがありますからね。
そのような成功体験を経験すると、ますます「怒ることで目的を達成しよう」という意識が強化されてしまうのです。
その結果、怒りのスパイラルにハマってしまい、日常的にイライラする…何か嫌なことがあると、すぐにキレてしまう…という事態になってしまうのです。
なるほど~💦
でも私も怒ってばかりのことがありましたが、その時には「罪悪感」がすごかったです…。
怒りたくないのに、怒ってしまう…まるで条件反射のように怒りが湧いてきてたので、どうしようもない…と思ってましたが、怒った後は罪悪感でつぶれそうになっていました。
なるほど!怒ると、罪悪感が生まれるんだね。
それでは怒ると罪悪感が生まれる人は一体どうしてなのか、説明していこうか。
怒った後に罪悪感が生まれる人は本当はどうしたいの?
目的があって怒っている人は、ほとんどの場合、怒る理由を他人に求めます。
でも「目的があって自分は怒る」と気づいてしまうと、自分に非があると認めてしまう気がして、自分を守るために「いや違う!自分は相手の行動が原因で怒っているんだ!」と、相手のせいにすることもあるのです。
しかし、怒った後に罪悪感が生まれるタイプは
「怒るという方法は、何か間違っているんじゃないか…??」
となんとな~く気づいている人。
でも、目的達成のための手段として、怒るという方法しか知らないので、いつもつい怒ってしまう。
そのせいで、罪悪感が生まれてしまうのです。
でも罪悪感が生まれる人は、本当は「怒りをコントロールしたい!」と思っているのです。
つまり、罪悪感が生まれる人は、自分を客観視することができてるんだよ。
でも、「怒り」という手段しか知らないため、なかなかコントロールできない。
ずっと怒りという手段を使ってきたから、体に染みついてしまって、「怒りたくないのに、怒ってしまう」という事態になるんだ。
その通り!
怒り以外の手段で、目的が達成できたり、不満が解消で来たら、怒る必要は無くなるんだ。
つまり怒りそうになっても、それ以外の手段を選択できるから、結果として怒りのコントロールができるようになるんだよ!
だから、怒ると罪悪感が生まれる人は、怒りのコントロールする方法が快適に暮らせるようになる一番の近道だね。
でも、もともと、ほとんどの人が、いつの間にか怒りのコントロールをしているんだよ。それに気づいていないだけだ。
誰でも日常的に行っている怒りのコントロールとは?
例えば、子どもに対していつも怒る人、家族にイライラをぶつける人も、実は日常的に怒りのコントロールをしています。
どんなに怒りっぽい人でも、「だれかれ構わずキレる」「目があったらイチャモンを付ける」…ということはありませんよね。(たまにいますが、その方は例外として考えてくださいね。)
目上の方や、会社の上司に、ムッときたとしても、突然怒鳴りつけることはしません。
でも、例えば怒っても問題にならない相手…つまり感情をぶつけやすい相手には、怒りをあらわにします。
家族、恋人、子ども、後輩、はたまた町で偶然出会った気の弱そうな初対面の人、等々…。
人はこのように、無意識に怒る相手を選んでいます。
怒ったら人間関係が破綻するとか、重大な問題になるという相手⇒怒らない
怒っても見捨てられない、怒っても大した問題にならないという相手⇒怒る
これは相手によって「怒るか」「怒らないか」を選んでいるということなので、怒りをちゃんとコントロールしている状態なんです。
「相手を選んで怒る」と聞くと、あまりいいイメージをもたないかもしれないけど、重要なのは「怒りはコントロールできる!」という点!!
つまり訓練すれば、親しい人に対しても、怒りのコントロールすることができるってことだ!
そっか…!
私もいつも子どもに怒っちゃって、反省していたんですけど、その怒りをコントロールできると分かると、希望が湧いてきます!
そう!怒りをコントロールできれば、不必要に相手に怒らなくて済むし、不要なトラブルも無くなる。
罪悪感があるのに怒ってしまう人は、怒りのコントロールを知らなかっただけだ。
怒りのコントロールができえば、怒った後の罪悪感も無くなるから、自己否定をしてしまう気持ちも軽減されるんだよ!
まさにいいことづくめだ!
では怒りをコントロールするためには、どうしたらいいですか?!
内観力とメタ認知能力を高めて怒りをコントロールしよう!
怒るのは、「達成したい目的があるから」とお伝えしました。
つまり、まずは「自分はどんな目的があって、怒っているか。」しっかりと見つめることが大切です。
「なぜ自分はこんなに怒りを感じるのか」
「どんな目的を達成したいのか」
怒りを感じたときに、自分に語り掛けてみましょう。
これは自分の気持ちを見つめ直すという「内観」というテクニックです。
この内観力を上げる方法の一つとして、「自分と怒りを切り離す4つのステップ」というワークがあります。
下記の関連記事で詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。
自分はどんな目的を達成したいのか…それはその人によって違います。
例えば先ほど例に挙げた「子どもに自分の言うことをきかせたい」という母親ですと、
「自分も親に支配されて育ったから、その方法で育てなきゃ。」
「自分の言うことをすぐにきいてくれないと、まるで自分が『ダメな母親』と感じてしまうから、すぐに言うことをきかせたい!」
そんな目的が露わになることがあります。
また自分の内面を見つめ直すと(内観すると)、怒りの奥に隠された感情も発見できることがあります。
下記の関連記事に、「怒りの奥に隠された感情」をご紹介しています。
本当はあなたは怒りたいわけではなく、「悲しい気持ちを分かってほしい」とか「辛い気持ちを誰かに伝えたい」と思っているのかもしれません。
そして自分を見つめ直し、内観力を高めると、だんだんと本当の目的や叶えたい願いが分かってきます。
その状態になると、「怒り」という手段を取る必要が無くなってくるんですよ。
もちろん、それでも反射的に「怒ってしまう」ことはありますが、自分の気持ちに気づいて、怒り以外の手段を使えるようになるので、怒る機会はどんどん少なくなっていくのです。
その状態になるとメタ認知能力が高い状態になり、怒りのコントロールが以前よりも、簡単にできるようになります。
(※メタ認知とは、自分の思考や感情、行動を客観視して、コントロールできる状態を指します。客観視する状態で止まる人もいますが、この能力が高まれば高まるほど、感情や行動を自在にコントロールできるようになります。)
「怒るって手段を選ばなくても、目的を達成できるからいいや。」
「最近相手に自分の素直な気持ちを伝えることができるようになったから、イライラする必要が無くなったな…」
そんな風に軽く受け流すことができるようになりますよ。
まずは、怒った原因(相手)に目を向けるのではなく、「怒ることでどんな目的を達成したいのか」と自分の心に目を向けてみましょう。
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